The Shop On Blossom Street
シアトルのブロッサム通りに一軒の小さな毛糸店がある。店のオーナーはリディア・ホフマン。この店はガンから解放された彼女の新たな人生の夢を象徴している。人生、それは恋愛のチャンスを与えてくれる…
リディアは初心者に編み物を教えている。最初のクラスは”赤ちゃん用毛布のつくりかた”。3人の女性がそのクラスに参加する。
ジャクリーン・ドノバンは息子の嫁に仲直りのしるしとして、孫に何かを編んでやりたいと思っている。
キャロル・ジラードは、妊娠への最後の挑戦をするにあたり、赤ちゃん用毛布が希望のメッセージだと感じている。
そしてアリックス・タウンセンドは裁判所命令の社会奉仕活動として毛布を編んでいる。
編物という伝統の手芸によって引き寄せられた、4人の全くタイプの異なる女性達が、自分たち自身にとって、そしてお互いにとっても、全く予期しなかった発見をしていく。発見が、友情とそれ以上のものを導く…
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ベストセラー小説です。408ページで総語数100,500。(語数は独自カウント)
この本はアマゾンの洋書コーナーのベストセラーで見つけ、カスタマーレビューの評価が良かったのと、やさしめの英語と書かれていたので購入してみました。(これを書いている時点でも洋書で10位)
私自身は編物なんてしたことがないので、大丈夫かな?と少し心配していましたが、全く問題ありませんでした。
毛糸店が物語の舞台ではあるものの、メインテーマは4人の女性のそれぞれの人生と周りの人々との人間関係です。
冒頭にカバーページの私の訳を載せましたが、登場人物についてネタばれにならない程度に簡単に補足します。
リディアはまだ若いのですが、16才でガンを患い、一度は治ったものの再発し、これをなんとか克服して舞台である編物店を開きました。2度のガンのために恋愛に臆病になっています。
ジャクリーンは、中年の女性で、最愛の一人息子が自分の好みでない女性と結婚したため、苦々しく思っています。また、夫との関係も冷え切っています。
キャロルは、30後半の女性で結婚しており、以前はキャリアウーマンでしたが、不妊治療のため、今は仕事をやめています。
アリックスは両親に問題があり、小さいころから親戚に預けられて育てられた、不幸な生い立ちを持っています。今はレンタルビデオ店で働き、アパートの一室をルームメイトとシェアして暮らしています。
物語は4人の女性がチャプターごとに順番に描かれる形で進んでいきます。
さすがベストセラーだけあって、テンポよく話が進んでいくのと、最初は単に編物教室の先生と生徒でしかなかった4人の関係が、次第に影響しあっていく展開が絶妙です。
それぞれの描写を通して、アメリカの階層社会のようなものが透けて見えてくるのも個人的には読んでいて面白く感じられました。
またこの本で取り上げられているガン、不妊、嫁姑、浮気、所得格差の問題などは、今日の日本でも一般的なテーマです。
男性の私でもとても面白く読めましたので、女性の方が読んだらもっと面白いのではないかと思います。
英語のレベルについていうと、かなり読みやすいと感じました。複雑な文は少なく、平易な文体が多いです。単語についても、例えば不妊治療に関する単語など、一部なじみのないものもありましたが、易しめの単語がほとんどです。
400ページとページ数は多めですが、読み終えた満足感があります。面白かったので続編も買ってしまいました。
細々と続けてきた多読も、気づいたらもうすぐ100万語です。ペーパーバックは、もうトレーニングというより、趣味の1つになりました。
現在の多読語数:971,075words
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コメント
shooさん,こんにちは.
>ペーパーバックは、もうトレーニングというより、趣味の1つになりました。
凄いですね!
完全マップの多読の項に書いてある通りの状況と言ったところでしょうか.
ところで今日はちょっと質問があります.
お使いのヘッドフォンを私も購入してみました.
(記事はまた別途アップしようと思っています)
接続して耳に当てると,何もつけていない状態でも「シャーーーッ」という音が鳴り続けますよね?
例えばトランシーバーのように.
これは無線だとこういうものなのでしょうか?
あるいは有線だと鳴らないものなのでしょうか?
良く分からない説明ですみません.
ちょっとその音が気になったものですから.
投稿: Tim | 2007-04-02 12:57
>Timさん
こんにちは。
ヘッドフォンのサーというノイズはおっしゃるとおりこの方式の無線では必ず出るものです。有線では出ません。
しかし使い方で、このノイズを気にならないレベルまで下げられます。
それはヘッドフォン本体についている"VOL"、すなわち音量つまみをなるべく小さくすることです。
そのためには音源のボリュームを最大にする必要があります。
例えばPCに接続しているなら"ボリュームコントロール"で音量の目盛りを最大にしてください。
これでも気になるようでしたら、耳が敏感なのでしょう。ちなみに私はほとんど気になりません。
ご参考になりましたでしょうか?
投稿: shoo | 2007-04-03 00:21
shooさん。
なるほど良く分かりました。
無線では必ず出るんですね。
集中している時には気にならないのですが,例えばシャドウイングなどで音声を止めて反復している時などに少し気になっていました。
iPODを使っている時にはそういう音がなかったので。
これも使っているうちに慣れて行くことでしょう。
ヘッドフォン学習はやはり耳に直接響いていくようで心地よいですね。
学習のほかでも映画などを見る時には使っています。
有難うございました!!
投稿: Tim | 2007-04-04 21:24
shooさん、こんばんは。
多読もうすぐ100万語ですか。DVDも順調にこなされているんですね。完全に英語が生活の一部になってますね。
しかもそれを長い期間続けていらっしゃるのが凄いです。こうして実際に上達してきた道を記録されているという点で、英語を学ぶ方にとって指針となるものですね。
読ませていただいて僕も気合が入りました。これからもよろしくお願いいたします。
投稿: 英語の虎 | 2007-04-07 01:05
>英語の虎さん
こんにちは。
たしかに英語ナシの生活というのは、もう考えられません。
実力的には自分が思うレベルからまだ遠いので、これからもトレーニングは地道に続けていきたいし、またきっとそうするだろうと思います。
私と同じように、日本で生活をしながら、英語力をつけたいと考えている方の参考に少しでもなれればという思いでブログを続けています。
最近は週1回の更新ペースになっていますが、今後もどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: shoo | 2007-04-08 18:00